ラモント付近

 2002年8月29日0時26分
35cmシュミットカセグレン望遠鏡
ラジアン18mm
ニコンクールピクス990
 コリメート撮影

ホワイトバランス  太陽光

 静かの海の西のはずれ、写真のほぼ中央にあるアラゴークレーターの北(下)と西(右)に盛り上がったドーム地形が見えています。それぞれアラゴーα、アラゴーβと呼ばれています。アラゴーの直径は26kmとされていますから、ドームの大きさも20km程度はあると考えられ、ドームとしては大きなものといえます。アラゴーαのすぐ北にも小さなドームがいくつかあることがわかります。また、アラゴーの西にはアリアデウス谷も見えています。でも、この写真で一番目立つのはアラゴーのすぐ東、欠け際に見えている月面の奇観「ラモント」でしょう。ゴーストクレーターともいわれたりしますが、リンクルリッジとよばれる「しわ」の集合体と考えたほうが良いようです。どうやら正の重力異常があって中央部で沈降し、しわになったものがラモントらしいのです。めずらしい地形ですね。