アルタイ断崖

2006年8月14日2時26分
35cmシュミットカセグレン望遠鏡
ラジアン18mm
ニコンクールピクス990
 コリメート撮影

ホワイトバランス  太陽光

 画像中央にある溶岩で満たされたクレーターはフラカストリウス・・・北側(下方)の周壁は欠けて馬蹄形になってしまっていて、神酒の海につながっています。この神酒の海を取り巻くように全長480kmにもわたるアルタイ断崖が見えています。アルタイ断崖の南(上方)には中央丘がポツンと光って見えるピッコロミニ、北(下方)にはカタリナ、キルリス、ティオフィルスという3つのクレーターが並んでいます。ボーモン(フラカリトリウスの右下)やダケール(神酒の海の中央下)といったクレーターも神酒の海につながって馬蹄形になっています。

 こうした馬蹄形のクレーターのようすから、神酒の海は巨大隕石衝突による盆地の中央が沈降しながら溶岩で満たされていってできたのだろうと考えられています。そうだとすると、アルタイ断崖も巨大隕石衝突のクレーターの周壁というより、盆地の沈降による断層とも考えられるわけです。